A と B

Aは私のことを誉めまくる人。私のいいところをいっぱい教えてくれて、嬉しくてくすぐったくて幸せな気分にしてくれた。Bはあまり私にうれしくなるようなことは言わなかった。自分の納得できないところがあると私に懇々と自分はどう思うか私がどうダメなのかを話した。私にいいところがあるとそれとなくそれを教えてくれる程度だった。

Aは私のいいところだけを見ようとして好きでいてくれた。私はそれを本能的に感じ取っていいところだけを見せようと、自分のものにしようと頑張った。いやなところは消し去ろうとまで思った。いやなところを見せるとAは去っていくような気がしていた。Aが実際そうは思っていなかったとしても。・・・・今考えるとね。
Bは私に対していっぱいいっぱい言いたいことがあった。だけどそれでも一緒にいてくれた。私はダメなところを治す苦労はしたけど隠す必要はなかった。・・・これも今考えるとね。人に対して誠実にあろうとするなら、いいところ悪いところごちゃごちゃに混ざったその人を見て受け入れていかなくちゃいけないんだ。と思う。