教えるということ

幸か不幸か入社してから事務職の後輩があんまり入ってこなくて、職場は人の出入りのすくないまるで居心地のよい溜池のようだった。去年あたりからちょくちょく人の出入りが始まり、溜池に新鮮な水がどんどんそそぎこんだ。池の先住民のフナみたいな私はこの変化に時には浮かれ、時には焦り、これでもいろんな事を考えた。私って何年もここにいるけど人にものを教えたりすることってできないかもしんないとほとんど思ってた。と、この前、フレッシュマン、ウーマンに電話応対の授業を一時間してくれといきなり上司に頼まれた。

実はとても自信がなかった。もともと口下手。人見知り。でもできないと断るほど難しいリクエストでもないのがやっかい。容赦なくその時間は始まった。うまく出来たとは思わないけど普段いつもどう話せば感じいいのか、電話で誠意が伝わるか考えて来た事だから彼等に伝えたい思いは探すのに困らなかった。でも、やっぱり言い忘れたこと言葉たらずだったこと、後からいっぱい思った。点数をつけてくれたらいいのに。次はもっとうまくできる。私、こういうところは前向き思考できてるんだよなー。教えるって難しい。