ちょっと切ない再会

マオは前の保育園の担任の先生が大好きだった。可愛くって優しくってとてもいい先生。マオはいつでも誰よりも早くその先生の近くに走っていき、ひっついていた。ずっと園生活を見てたわけではないけど、分かる。
この春から新しい保育園に通うようになっても時々「マオはな、前の保育園がすきなん。」といい続けてるのはきっとその先生との思い出が大きいんだろうと思う。
先生もマオのことを忘れずにいてくれて、先生たちの研修で今の園の先生に「マオちゃんは元気ですか?」と聞いてくれてた。そういうの何よりも嬉しい。
今日、私達の町でお祭りがあり、そこで偶然、先生に再会した。途中で眠り込んでしまったマオを抱っこ中の私が見つけてダッシュで追いかけた。先生はすぐに分かってくれて「マオちゃん!!」と呼んでくれた。寝起きのマオは恥ずかしいやら、びっくりやらどうしていいのかわからなかったんだろうと思う。そっぽ向いてひとことも話せなかった。あんなに大好きな先生なのに。私はどんなにマオが今でも先生のことが好きかとかを一生懸命説明した。なんか泣きそうだった。先生も真っ赤になって聞いてくれた。
結局、それから一度通路ですれ違ったときもマオは最後まで一回も話さなかった。なんだか切ないなぁと思った。