やっと会えた!長女誕生

朝6時すぎから下腹部に今までより少し強い痛みがあった。予定日まであと3日あるのに。「これ陣痛かなぁ。」よくわからないまま一応時間だけ計ってた。8時くらいまで10分間隔、9時まで5分間隔、やっぱ陣痛かも。病院に電話してとりあえず来てくださいとのこと。ちょうど日曜日だったからだんなも泊まりに来ていてちょっと心強い。病院ではラッキーなことに大好きな院長先生の担当の日。子宮口はまだ2〜3センチ。もうちょっとかかると思うよ。と院長先生はにっこり。来る来るとは思ってはいたけど本当に出産が始まった。
とりあえず早くお産が進むように体を動かさないと。渡り廊下をだんなさんとうーろうーろ。同じく陣痛が始まっている妊婦さんも何人かうーろうーろ。痛みがくると廊下の壁にもたれかかって終わるのを待つ。この病院のウリのひとつアロマバスは結構痛くなってからのほうが気持ちがいいらしいからもうちょっと我慢しようと思ってた。お昼を食べて、そろそろアロマバスを・・と助産士さんに伝えた。ちょっと検査して・・。「破水してるわ。お風呂は入れないよぉ」がーん。そういえば歩いてる時軽〜い尿漏れ感が。あれが破水か。我慢しすぎた。これだけが楽しみだったのに。我慢強すぎるわたし。それからはどんどん強くなる痛みとの戦い。もう歩けなくなって、横になったり、変ないすに座ったり。痛ければ痛いほどお産にはいいらしい。出産ってなんてストイック。だんなさんとお母さんに腰をさすってもらうと本当に痛みが和らいだのが不思議だった。
LRDは普通に分娩台のある洋室とただ畳の上にお布団ががしいてある和室とがある。初産だし普通に洋室でいいと思ってたのに当日になって「和室で横向きで生むのは楽」という3人の母の友達の言葉がよみがえってきた。「和室にします」ちょっとチャレンジ。
子宮口はもう7〜8センチでLRDに入室。しばらくすると今までとぜんぜん違う痛みが。直下型地震のような痛み。まさにそんな感じ。痛くてびっくりしたのは初めて。やっぱり子宮は全開。出産が始まった。だんなとお母さんに交代でしがみついて助産士さんに呼吸法を教えられながら。息を吐くことだけに集中。ちょっと吸って、すーーーーと吐く。パニックになると吐くことを忘れて過呼吸になるらしい。みんなが一丸となって「すーーー」としてるのになんか違う呼吸が「ひ、ひ、ひ、ひ」おかーさん・・・間違ってますけど・・。激痛の中でもその間違った呼吸法が気になって気になって・・。でも一生懸命してくれているお母さんを注意するのもかわいそうだとその「ひ、ひ、ひ」攻撃を聞かないことに全力を尽くしてたような気がする。頭が出て引っ込んでがちょっと長引いて、横で自力で産むのはもう限界が来てたようで、院長先生登場。仰向けになってめちゃくちゃ上から乗られた。どん!どん!って。人間って丈夫。何回か乗られた後、最後の力み。だんなさんに思いっきりしがみついた。ぬるんって感じがした。産まれたんだ!夕方の6時17分。2495グラムの女の子。すぐに「うえーん」って元気な泣き声。「赤ちゃん〜可愛い〜」って言ったような気がする。先生たちもニコニコしてた。夢見てたカンガルー抱っこをしたときにあんまり小さくて軽いから愛おしくて愛おしくて。ふわわわわって私の周りに幸せオーラが出てたと思う。たぶん。ちょっと冷静になって「あ!臍帯血!」思わず叫んでしまった。妊娠中から気になっていた臍帯血。先生に聞く暇もなく出産になっちゃったからつい言葉に出てしまった。前後に脈略がない突然の叫びにも先生はにこやかに説明してくれた。「臍帯血は前もって申請しないと駄目なのよ。」そうか。「可愛い〜赤ちゃん」の次の言葉が「あ!臍帯血!」とは私ってちょっと変でした。血とか見るのがかなり苦手なだんなさん。最後の最後は部屋を出て行ってもらおうと思ってたけどそんな暇もなく結局最後までいてしまった。「頭が出てから、もっとかかると思ってたのに体がすぐにでたから出る暇もなかったし、お前の顔ばっかり見るようにしてたから大丈夫。」最後の力みで私すっごい力でだんなさんのセーターをつかんでビリって音がしたらしい。「あーこのセーターもう終わりかな・・」と私の必死の出産の最中残念がってたことも判明。そんなどころっちゃうやろ。
わが長女はまだ胎脂にまとわれて髪の毛がいくつかの束になって固まっていてお母さんはひどい天パだと思ってたらしい。だんなも「ケニア人!?」と驚いてた。細い細い子。でも可愛い可愛い子。「まお」といいます。